安定的な皇位継承のあり方を議論する政府の「天皇の退位等に関する皇室典範特例法案に対する付帯決議」に関する有識者会議の初会合が23日、首相官邸で開かれ、座長に前慶応義塾長の清家篤氏を選任した。政府は年内をめどに論点を整理する方針で、今後は皇室制度に詳しい専門家らからのヒアリングに入る。
会議に出席した菅義偉首相は「議論してもらうのは国家の基本に関わる極めて重要な事柄」とした上で、「十分に議論し、様々な考え方をわかりやすい形で整理してほしい」と述べた。会議は非公開だが、要点をまとめた「議事の記録」を2週間後をめどに発言者名を伏せて公開する。
有識者会議では今後、皇室制度や日本史の専門家らから意見を聴き、安定的に皇位を継承していくための方策について論点を整理する。清家氏によると、ヒアリング対象の人選や回数などは、2016~17年に開催した上皇さまの退位をめぐる有識者会議が行ったヒアリングを参考にするという。
女性天皇や母方にのみ天皇の血筋を引く「女系天皇」を認めることや、女性皇族が結婚後も皇室にとどまる「女性宮家」の創設の可否のほか、過去に皇室を離れた家系から父方に天皇の血を引く「男系」の男子を新たに皇族とすることなど、間口を広げてヒアリングを行う。前提として現在の継承順位は変えない。
政府は今回の会議で幅広い世論…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル